第1145回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2015年11月11日(水)14:30~16:30 | ||||
テーマ | 「ここまで分かってきた腸内フローラのパワー ~商品開発活用のポイント~」 | ||||
講 師 |
森永乳業 株式会社 第二営業本部 食品素材事業部 販売統括部 販売企画グループ マネージャー 古田 雄一郎 氏 |
今回は、森永乳業(株)食品素材事業部の古田氏に、最近非常に注目されている
腸内フローラの基礎知識から最近の研究動向までご解説頂きました。
・近年多くの雑誌で特集が組まれている
「アンアン」腸でスッキリ超ヤセ
「クロワッサン」腸・健康法
科学誌「ネイチャー」特集増刊 腸内フローラ
・腸に関する書籍
「認知症がイヤなら「腸」を鍛えなさい」(SB新書)
「腸が寿命を決める」(集英社新書)
「見た目は腸が決める」(光文社新書)
・私たちの腸の中には数百兆個の腸内細菌がすんでいる
・腸内細菌の種類と働き
・・・善玉菌(ビフィズス菌・乳酸菌など)、悪玉菌、 中間菌
・ビフィズス菌(善玉菌の主役)の働き
・・・ビフィズス菌が生成する酢酸に は強い殺菌力があり、悪玉菌の繁殖を抑える
・赤ちゃんの腸内は99%以上がビフィズス菌
・老年期になると加齢とともにビフィズス菌が減少し、悪玉菌が増える
・ビフィズス菌BB536は腸内4環境を整え、お通じを促す
・ビフィズス菌BB536は腸内の悪玉菌を追い出す
・ビフィズス菌BB536はインフルエンザ感染を予防する
・ビフィズス菌BB536は花粉症を改善する
・M-16Vのアレルギー改善作用
・抗メタボビフィズス菌
・ビースリーRの肥満抑制効果、肝機能値の改善
腸と健康については免疫学者の藤田紘一郎氏(東京医科歯科大学名誉教授)が
一般向けの本をよく出されていますが、正直言って、ちょっと大げさかな、とも思って
いました。しかし、古田講師の話をお聞きして、人間の健康にとって腸がいかに大事な
役割を果たしているかがわかりました。
“脳のない生物はいても腸のない生物はいない”ともいわれますが、腸内フローラと
全身の健康への影響が明らかになり、海外での腸内フローラ注目が高まっているとの
ことです。
因みに「腸内フローラ」という言葉は本年2月のNHKの健康番組で使われ、その後、
他のテレビ番組、週刊誌、雑誌などにこぞって登場するようになったようです。
「フローラ(flora)」には「植物相(群)」という意味があり、花畑にさまざまな花が
咲いているように、腸内にさまざまな細菌が生息している様子を言い当てています。
うまいネーミングだと思います。
(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)