Zama talk

2016年10月13日
「<ワークショップセミナー>ブランドイマジネーション ワークショップ」田中 洋 氏
 第1164回 マーケティング創造研究会
日 時 2016年10月13日(木)14:30~17:00
テーマ <ワークショップセミナー>ブランドイマジネーション ワークショップ
講 師  中央大学 ビジネススクール 教授 田中 洋 氏


今回は、中央大学ビジネススクール教授の田中 洋先生に「ブランド
イマジネーションの開発」についてワークショップ指導をして頂きました。
開発のテーマは、20代~30代女性向けの「スイスの世界観を活用した
シャンプーブランド」です。


(ワークショップの内容)


ブランドイマジネーションとは、ある「世界観」をベースとして展開する
ブランド構築の方法です。

例えば、ロクシタンは南仏地方の世界観を活用していますし、レッドブルは
冒険の世界を体現しています。無印良品は「地球の自然界」という世界観を、
ティファニーはニューヨークの都市生活の世界観をもっています。

こうした想像世界を基点としてブランド連想とエレメントを開発する方法を
ブランドイマジネーションと呼びます。

 

(ステップ1)価値創発


スイスの写真の中から、もっともスイスのイメージにふさわしい、あるいは、
スイスの世界観を代表している写真を3枚だけ選定し、1枚をメインの写真に
選ぶ。その写真を模造紙に貼る。

その写真から思い出されるキーワード=価値をできるだけたくさん出す。

キーワードをKJ法的に整理して、代表的な価値を3種類選ぶ。
(例:さわやか、清潔、自然の美)

 

(ステップ2)ベネフィット創出


選定された3つの価値ワードに関係した、ヘアケアやシャンプーに関する
<ベネフィット>を考える。

実際に使えそうなベネフィットをそれぞれの3つの価値から3つ程度
スクリーニングする。

この段階で3×3=9程度のベネフィットが得られる。

 

(ステップ3)属性開発


挙げられた9のベネフィットから、具体的にシャンプーの成分・機能
・デザインを考える。

できるだけスイスの世界観に近づける。

 




ご参加者5グループ編成でワークショップをして頂きました。

一般的に商品開発~ブランド形成のステップとしては、消費者ニーズ→機能や
成分を決める→新商品を発売する→ブランドが形成される、ということになろうか
と思います。
そしてブランドが形成されるということは、その商品のもつイメージあるいは
世界観が消費者に受け入れられたことを意味します。

今回のワークショップは、一般的な商品開発の手順とは逆の発想で「ブランド
イマジネーション」を出発点にしています。

田中先生は最後に、「イメージの世界からの発想をベースにして、成分や機能に
落とし込んでいく、ふだんと違った発想でやると効果があります。」と結ばれました。



(マーケティング共創協会 座間 忠雄)


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